発光体

穏やかなそれ

なな

 

7日間、メトロノーム、遠くの音が溶ける、

砕け散った秩序、リズム、均等、

 

黒塗り、縫い合わせ、紙、不協和音、貼り合わせ、

僕は一体誰だ、透明人間、名の無き人、

記録、聖人、糸、閉じた、神は、

 

スパゲティ、埋まる顔、死んでない骸、ついたままのTV、寿命加速装置、

光、暴食、悪食、虫食う、ソース、並ぶそれ、

逆さまの絵、フィンガープリントアート、指した光、わからない名前

 

何を見たのか、雨、飴、天、濡らして、

傘、追え、終え、雫、

右手、左手、選び

 

憤怒、笑うのはどっちだ、

 

 

 
傾くそれ 安定性がほしいのです
ひっくり返った世界では意味が生じますか?
 
逆さのおもちゃ箱 がらくたの積み重ね
誰かそれに名前を
 
ここにあるものがすべて 満たされているそれ
零れおちるものは追わないで
 
つくった砂のお城 私にしか価値がない
それで良いのではないの?と笑って下さい
無意味でしかないのだけれど
 
このまま溶けて一緒になりたい
あなたは私になりたいの?
 
雨の中で手を繋いで歌いましょう 誰にも聞こえない讃美歌
牛と一緒に未来を見に行こう 湖のなかでわたしたち ずっと子供のまま
森はあっち 私を一緒に連れて行って
一緒に食べたパイで永遠を約束して
 

傘の向こう 斜め後ろから見つめていて

ずっと、ずっと

近寄らないで 見ているだけで満足でしょう

こんにちはなんて大それている

 

踏み潰した鏡 何も映さない

きれいな色はとけてしまった

白く濡れた電線  傘をさした 内側の心臓

誰もそれをどうか奪わないで

 

どれに乗ればわたしたちを幸いの都へ連れて行ってくれるのかな
ほら、みて また電車がくる
 

 
それは向こう側
大小の破滅願望 純粋な欲求
切り裂いたそれは何色だった?
あまいにおいは嫌い

朝なんてこなければよかった
白い光に溢れる水 ぜんぶ溶けだしていくね
夜にはまた満ちていく
 
肥えて汚れて萎んでおちていく
こんな風になりたかった?
きれいなままのあの子は止まったままだね
それでも愛して その両手を